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魔女になりたい!/朝丘せろり

INI・尾崎匠海さんが出逢ってくれたので、ロマンティック・アセクシュアルを自認することを自分に許した話

このブログは長年二次元オタクをしていた人間が、彗星のように目の前に現れたINIのキラキラアイドル担当・尾崎匠海さんに沼落ちし、この世の色々な仕組みが分かりロマンティック・アセクシュアルを自認することを自分に許してハッピーライフ☆を送っていくようになった話です。
本当は布教に貢献できるような内容にしたかったのですが、アイドルが人生に食い込みすぎて書き手の気持ちの話になってしまいました。おれに筆力が無いばかりにこんな怪文書を……。
結論、尾崎匠海さんはすごい人なんだ! ということが言いたかったです。1万5千字あるので好きなところだけ読んでください! 最後のおまけはINI各メンバーの印象について思いの丈をぶつけています~。

 

目次

1 出会い、前

2 土日を溶かしてプデュ2を見て、推しの順位を目撃する

3 伝説の『無限大』1組シンメ

4 「見ていたら、分かるよ」と思うこと

5 推しを前にすると語彙が消える

6 出逢ってくれたことが、

7 もう一度『Stand by me, Stand by you』、そしてわたしはわたしを許すことにした

8 おわりに

9 おまけ ~各メンバーの印象~

 

1 出会い、前

 

たぶん、わたしは世間で言うところの“恋愛”の一部がどうしてもできないのだと思います。
秋のことです。
ヒリヒリした話になりますが、本当に好きでない人と付き合うのはやめた方がいいですね。
たとえ年の頃が二十代後半に差し掛かかり周囲で結婚報告が増えてきて、わたしが在宅勤務のストレスから友達がくれたダンゴムシのおもちゃにシェヘラザードという名前をつけてしゃべりかけて精神を保っていたところにその友達は結婚をしていたという一報が入り、なんだか自分だけが一緒に苦しみを分かち合って生きていける人を見つけられていない気持ちになったとしても、母親と植物園に訪れ美しく咲き誇る薔薇たちを見て、満足して家路についた後に「花も盛りを過ぎたら枯れるんだから、お前もきれいなうちに相手を見つけろ」と、無生物とさえ比較されるのか…? ということを言われても(ガチです)。
そうは言っても一人で生きていくのはつらい。ある程度、自分を優先順位の高位に置いてくれる絶対的な味方でいてくれる人がほしい。そう思うタイプであった私は、いっちょがんばるかと恋愛的な活動にいそしみ、人間と付き合うことになりました!
しかし、心のざわつきと荒れは止まりません。
——あれ、わたしはこの人のことを好きになれるんだっけ?
過ごせば過ごすほど幾度となく脳内にポップアップする問いを、わたしの中のわたしが慣れた様子でロードローラーのごとく押し潰していきます。
いや、ひとまず付き合えるくらいならその人のことを好きなのでは? その人を本気で好きになってしまって自分の感情を制御できなくなるのが怖いから好きと認められないだけなのでは? たとえ今はまだ好きではなくとも、二人で過ごし降り積む何気ない日々がいざ振り返った地点からは愛おしく思えて、そういう情でやがて好きになれるのでは? 物語でもよく見るし、みんな案外確固たる感情はなくて、そうやってやっていってるのでは?
『付き合うことになったから、クリスマスの予定ができたね。指輪とかほしいね』
付き合ってから数週間後くらいに相手の人にそう言われて、うん、そうだね、ほしいねと、なるべくその問いが脳髄に沁みこまないうちにオウム返しにわたしは答えて、家に帰ってから普段は全く飲まないお酒が止まらなくなり気持ち悪くなって一人で吐きました。
いやホントすまん!! 
たぶんおれの問題なんだが、やっぱ指輪ぜったいに欲しくねえ!!!!!
それが、どうもわたしの答えだったようです。
その後、そういえば恋愛の機微がてんで分からないわたしは女友達四人くらいに相談して、相手の時間を使わないように早めがいいとアドバイスをもらい、一週間後くらいに別れを告げました(相手の人は優しくてよくできた人だったので、おれが全面的に悪いです)。

そんな若干人間関係に不誠実なことをしたなあ、とへこむわたしにも女友達は優しい。なんだかんだ趣味が被る小学生来の幼馴染からLINEでこんな一報が入ります。
『男性アイドル(三次元)に興味はありますか?』
添付されていたURLは、あの『INI|‘Rocketeer’ Official MV』でした。

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INIというボーイズグループのデビュー曲だそう。見るのは初めてで、最近のアイドルはゴリゴリ踊るしMVもダンス多めでパフォーマンスを見せたいってことね、スタイリッシュだなあと思いながら何回か見返して、気になったことを言いました。
「この、窓の外にロケットを見つけるひとのお顔、とても綺麗」
運命。まさしくその人がINI・尾崎匠海さんであり、続いて友達が即座にURLを投げてくれたあの伝説のあざと系美少女・西林蓮海ちゃんと、Dynamiteでのパフォーマンス動画を見て、「真っピンクのお洋服がこんなに似合って、キラッキラの笑顔でダンスを踊る男性がこの世にいるんだ!?」と衝撃を受け、一気にこの世界へ引き込まれてしまったのです。
最近のアイドルはすごいですね、チッケムと呼ばれる、候補者のパフォーマンスを一人一人それぞれ固定カメラで映す動画がYoutubeに上がるなんて……布教効率を圧倒的に上げる……。

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ここで簡単に概要をば。
INIというアイドルは「プデュ正式名称挿入101 Season2」(略して日プ2、プデュ2と呼ばれます)のオーディション番組からデビューしたグループです。視聴者の投票によって、101人の候補者(練習生と呼びます)の中から上位11名が選ばれデビューとなる、視聴者参加型の仕組みとなっています。今年の11月3日にデビューということで、デビュー日に向けてたくさんの動画が出て、地上波への露出も増えている時期にわたしは友達から勧められてハマったことになります。今思えば供給の増えたときにハマれてありがたいですね!
さて、尾崎匠海さんは、どうも最終順位5位で見事デビューを飾ったようです。当時投票してくださった皆様、本当にありがとうございます。おかげさまで今わたしは尾崎さんの姿を好きなだけ拝むことが出来ています……。プロフィールはこちらとのこと。

OZAKI TAKUMI|INI OFFICIAL SITE

尾崎匠海さん(22歳)はハスキーな歌声とえくぼが特徴! 高校一年生の時から路上ライブをするなど音楽活動を行っており、歌・ダンス・ビジュアル三拍子そろったオールラウンダーでありながら、とっさに話を振られたときの日本語が怪しかったり、抜けているところがあったり、メンバーによくいじられている愛されキャラです。しかし、ステージでは豊富な経験に裏打ちされた安定感と真っ先にファンのことを考えるプロ意識でグループを支える、大変頼りになる人物でもあります。
わたしが友達に教えてもらったのは、このプデュ2の番組内で披露されたパフォーマンスの部分だけを切り取ったいくつかの動画でした。その時すでに尾崎匠海さんのチッケム動画を日に何回も再生していたわたしは(彼はとても表情を変化させていくのが上手く、恐ろしいほど手のかけられたコマ数の多いアニメを連想させます。一体何千種類の顔のパターンがあるのでしょうか)、BTSさんの『Dynamite』でのパフォーマンス動画の前に泣いていた様子を映す動画を見つけます。
どうしてなんだろう?
泣くっていうのはよっぽどのことで、真剣に取り組んでいるからこそ起こることでしょう。もっと情報が欲しい。彼をそこまでさせるものは何なのか知りたい。どんな景色が見えているのか、どういう願いがあって苦しいこともあるだろうにアイドルを一途に目指しているのかを、少しでも分かりようになりたい。
番組は今年の六月に放送が終了していましたが、GYAOで来年四月までこの日プ2を見られるということで、わたしは視聴を始めることにしました。
「あ、人って人を好きになると、その人のことをもっと知りたくなるって、こういう感じなんだ……」と、このとき散々これまで聞いてきたけれどぴんときていなかったフレーズに納得がいったのです。

 

2.土日を溶かしてプデュ2を見て、推しの順位を目撃する

さて、プデュ2の1話は、101人の中から選考で選ばれた60人の順位が発表されるところから始まります(視聴者の方はこの前にオンタクト審査という、Youtubeに上げられた一人ずつのダンス、歌またはRAPの動画等を見て投票を行ったようです)。
数人で組まれたグループがひとつずつ入場していき、事前に知らされていた順位の椅子に座っていきます。尾崎くんは「浪速のプリンス」という、後のデビューメンバーの後藤威尊くん(さぼりたい気持ちになった時は、彼のストイックさを思い出して心に喝を入れます)、佐野雄大くん(ふんわりした笑顔で頭の回転が速い、勘所を間違えない)と一緒のグループでした。VTRでは、経験者の尾崎くんがグループの二人にダンスや歌を教えるなどの出来事があった旨が語られていました。
ここで尾崎くんの順位が発表されます。彼は、デビュー圏外の14位でした。
ひ、ヒエ~~~~~~!? 
マジ????? あの歌もダンスもできてキラキラしている尾崎くんが!?
(とば口に立った程度の者が言うのは忍びないのですが、)プデュというのは恐ろしいものですね。番組では、さっきまでにこにこしていた尾崎くん自身もその順位を悔しがっているような表情が映し出されます。彼のロールモデルが嵐さんであること、またそれまでの様子から、なんとなく彼はおそらくアイドルを全うするために自分の負の感情を表に出さず、キラキラした面だけを見せることに徹したい人だという印象を受けていたので意外で、この時は悔しさを隠せないほどだったんだろうなと思いました。
しかし、ここで終わる尾崎くんではありません!
みんなの順位が発表された後、即座に「クラス分けテスト」が実施されます。入場したときのグループでそれぞれ自分たちの選んだ楽曲をカバーし歌い踊るパフォーマンスを、この合宿の間に指導を受けることになるトレーナー達の前で行い、一人ひとりレベルごとに上からA~Fのグループに分けられるというものでした。
尾崎くんは浪速のプリンスの二人と一緒に平井大さんの『Stand by me, Stand by you』を披露し、見事それまで該当者のいなかった最上位のAクラスに入ります。
よかった……! 
ステージが終わった後、尾崎くんは真っ先にメンバーの二人に「ホンマにありがとう」とお礼を言います。浪速のプリンスは最高です。後藤威尊くんの“気づけば君の腕の中で寝てた”の“寝てた”の転ぶリズムの歌い方が好きです。真っ白な衣装で踊りはたどたどしくなるのにずっとあのマシュマロのような笑顔を崩さない佐野雄大くんの心意気がすてきです。曲中、“やっぱり君には勝てないみたいだ”の歌詞で尾崎くんはほほ笑んで見せるのですが、その顔があまりにも少女漫画に出てきそうな「君には敵わないな……」という悔しくてでも嬉しそうな表情をしていて、この人がお芝居をしているところを見てみたいなあと思います。

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3 伝説の『無限大』一組シンメ

その後、練習生はグループごとにプデュ2主題歌『Let Me Fly ~その未来へ~』を課題曲として練習を行い(複雑すぎて何をどうしているのか素人目には全く分からないダンスでした)、審査員の前で一人ずつパフォーマンスをするという「再クラス分けテスト」を乗り越えていきます(尾崎くんはこちらもAクラスでした。その時のダンスと歌が見てみたいな…)。それが終わると、今度は次の評価「グループ評価」に番組は進んでいきます。
グループ評価は二組ずつ同じ楽曲でパフォーマンスを行い、どちらのグループの票数が多いか競うルールです。視聴者投票で一位を獲得した木村柾哉くん(現INIのセンターでリーダー! 人望のすごさがまるで漫画の登場人物)がまず自分のグループに入れたいメンバーを選んでいき、その後くじで当たったメンバーが順番に自グループのメンバーを選んでいきます。
一位の木村くんは必然的に選び放題です。元ダンサーで圧倒的なダンススキルをもつ西洸人くん(現INI! お顔立ちが端正で特徴的で一番初めに覚えました)を初めとし、今から見ても錚々たるメンツがそろっていき、尾崎くんもこのメンバーに選ばれました。
このグループが披露したJO1さんの『無限大』に衝撃が走ります。

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 (太田駿静さんのラップがとてもすきです)。
みなさんご覧になりましたか? 藤牧京介さんと尾崎匠海さんのハモリを。
藤牧京介くんはこの方です。

FUJIMAKI KYOSUKE|INI OFFICIAL SITE

ここで藤牧京介くんの話をしますと、「まあ、まずは彼のオンタクトの動画を見ておくんなまし…」という布教妖怪の人格が出てしまいます。彼も現在のINIのデビューメンバーなのですが、とにかくボーカルがすごく、ダンスも未経験ながら上達っぷりがすさまじいです(上手いのは体幹がすごいというのがあるらしいです…)。デビュー前、Tic Tokで顔出しなしで歌を上げており、フォロワーが19万人いたそうです。

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この、まるで南アルプスの晴れた冬の青空に漂うくっきりとした白い湯気をすくっては集めて強い布として織ったみたいな、どこまでも澄んで柔らかくかたちを変える歌声はずっと聴いていたくなってしまいます。
さて、無限大の尾崎くんの歌声の方ですが、わたしは「六月の風みたいな声だなあ」と思います。少しハスキーで、雨粒をまき上げるように足元から大きく吹きこんで、草木の匂いを運んで爽やかだけど、去った後にしたたるほどの花の香りを残していく声。
そんな二人のハモリはすっきりとした口当たりで溶け合い、よく伸びます。これを聴きたくて聴きたくて何回も再生していると、なんてことをしてくれるんだ、最高だ! という高揚感と、微量のほろ苦い切なさが変わりばんこにおとずれて胸を焼きます。
実力の拮抗し合う者同士がやっと巡り会えて、互いの力をおさえることなく出し切って歌い合う姿は、見ている方も嬉しくなってしまうのだと知りました。彼らもそれが嬉しそうに見えて、そんな出会いがこの世にあってよかったこと、そこはどんな地平なんだろう、どんな景色を見たんだろうということを繰り返し想像してみます。
そして、それはステージを諦めず手を伸ばし続けた者たちだけが掴んだ奇跡であり、だから青春の終わった私の人生にはもう二度とふたたび訪れないであろう光景だということを思います。
INIになった後、ふたたび『Brighter』という楽曲で彼らは背中合わせでの歌唱を披露します。
こう、本人たちの人生だから外野のオタクが言うことで彼らの関係性にひびを入れるようなことはしたくない、呪いになるようなことはなるべくかけないようにしたいとは思っているのに、でも、だけど、二人が伸び伸びと歌ってくれるのを見ると、どうしても在りし日に叶えられなかったかつてのあの子との関係性の、行き着きたかった場所に代わりに至ってくれたような、行き場のない魂が少しずつ成仏するような気持ちになります。

 

4 「見ていたら、分かるよ」と思うこと

※この章はアイドル育成スマホリズムゲームアイドリッシュセブン』の第二部第九章までのネタバレを含みます。
INIにハマる前からどはまりしていた(現在進行形!)『アイドリッシュセブン』という、アイドルをテーマとした大変読み応えのあるシナリオのゲームがあります。男性7人グループのアイドル・IDORiSH7が様々な苦難を乗り越えながら(本当に色々ある)、トップアイドルを目指して駆け抜けていく日々を光陰鋭く描き出した魂を揺さぶる力強い作品です。
その作品の中で印象に残っている場面があります。グループ内で最年少メンバーのうちの一人、四葉環くんの「(ファンが自分のことを)見てくれてる気がした」という台詞です。

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四葉環くんは、小さいころDVをする父親の下で暮らしており母親を早くに亡くしています。母親が亡くなった後は妹と施設で暮らしていたものの、妹は養子としてもらわれていき、離れ離れになってしまいました。彼がアイドルを目指した理由は、テレビに出て妹に見つけてもらい再会したいからというものでした。
環くんは、(事情があるのですが)番組に大遅刻して収録を潰してしまったり、番組にサプライズで現れた実の父親を殴ってしまったりと、序盤はかなり問題児のように思える行動が多い人物でした。親を早くに失った生い立ちもあり、たとえ自分を叱った人がいても十年先に見守ってくれているわけじゃない、頑張って直しても見続けてくれる人はいないから頑張ったって意味がないと思っている姿が描かれます。
しかし、アイドルとして活動していくうちに環くんの心境にも変化が出てきます。ある日、出待ちのファン(本当はいけないことですね!)が「(環くんが)最近頑張ってるように見えるのが嬉しかった」と言って泣いてしまったのを見て、“自分のことを見てくれている人がいる”と思うようになっていきます。環くんはこの後どんどん成長していき、ジェットコースターの如く急勾配なストーリーに心が折れそうになる読者の心をも支えてくれます(アイドリッシュセブンのオタクは「しんどい……!」と言いながら嬉々としてシナリオを読む性質があります。それでいい、人生はしんどいものだし、アイドリッシュセブンは人生の教科書なので……)。
このシーンは読んだ当時から大好きなのですが、いざアイドルにハマった後に読み返すと、わたしは全然この台詞の本質を分かっていなかったなと思わされます。
尾崎匠海さんを知って、INIを知って、プデュ2で頑張っている練習生の姿を見ていると頭の中でずっと、「見ていたら、分かるよ」という、どこから来たのかも分からないフレーズがこだまして、止まないのです。
「見ていたら分かる」というのは、ある意味暴力的な感覚のように思えます。見ていたらと言っても、わたしたちに見えるのはアイドルの“見せている”姿であり、分かるというのもあくまでも自分はそう思いたいというだけの話かもしれません。アイドルにハマる前のわたしは、「アイドルなんて、表に見せている姿はきれいな嘘でしょう」と考えていました。
わたしは浅はかだったのです。思うのです、見ていたら分かるということは本当にあるのではないかと。
プデュ2はオーディション番組であり、練習生の苦悩する姿、練習に励む姿が映し出されます。松本旭平さんが「自分は最年長なのに教えられることが何もなくて」と言ったときに「そんなことない!」と叫んだ練習生のこと、誰かがパフォーマンスする前にいつも大きな声で名前を呼んで鼓舞する松田迅くんの明るさ、きっと悔しいことも苦しいこともあると思うのに真っ先に仲間に称賛の言葉を贈るテコエ勇聖くんの純真さ、踊っている途中にもメモをとる森井洸陽くんの愚直さ。視線、眼差し、誰かをてらいなく慰める手、泣いてしまった子を皆でハグするメンバー、果たして自分はこれまでの人生で人と向き合ったことがあっただろうかと思わされるほどの、何度も話し合いを重ね気持ちに一生懸命寄り添おうとする声かけたち、ここには書ききれないたくさんの出来事。その中に、彼らの本物の姿はやっぱりあって、わたしたち皆、見たらそれが本物だと分かるのではないかと。きっと、環くんの前で泣いたファンの子も、こういう風にテレビに映る彼の一挙一動を見てそう思ったのかなと思い至りました。
ステージの上の彼らに向かって掲げるスローガンやうちわやペンライトは、「あなたが頑張っているのを見てるよ」を伝え続ける手段なのだと、わたしはやっと理解したのです。
“見られている”という意識は、人を苦しめるものでもあります。
プデュ2屈指の名場面のひとつ(と、思っているのですが)、七話で尾崎くんが『Dynamite』のステージの裏で明かした思いも、それに由来するものでしょう。
プデュ2はの六話からは「ポジション評価」に入っていきました。ポジション評価はその名の通り、ポジションに対する評価を競うもので、ダンス・ボーカル・ラップにそれぞれ複数課題曲があり、自分の選択した曲目をパフォーマンスし得票数を競います。
ボーカル志望の尾崎くんは、ボーカルを選ばず「何がきても自分は頑張れると思うので」とHIDDENを選択します。HIDDENは全員が曲を選び終わるまでポジションも曲も明かされない謎のカードでした。開示されたのはBTSさんの『Dynamite』。尾崎くんはこのグループでセンターをつとめることになりました。
前回の5話では第一回順位発表式があり、残っているのは40人の練習生です。ハイレベルな練習は続き、メンバーの皆が殻を破って成長していくなか、尾崎くんは「センターだけど目立っていない」という指摘を複数の人から受けていきます。
伸び悩む尾崎くん。Dynamiteグループの練習生たちはパフォーマンスをトレーナーに見てもらいます。指導の途中でダンストレーナーの梨乃さんは、“匠海はまだなんかかっこつけてる” “何があなたを止めているの?”と尾崎くんに質問します。
尾崎くんは、最初は普通に話そうとしますが、突然言葉に詰まりながら長い時間をかけて答えます。そういうところを全部出せ、と鼓舞する梨乃さん。尾崎くんは過去に活動をしていたときに誹謗中傷を受けた経験から、カメラの前での振る舞いが視聴者にはこう見えるということを考えてしまい、振り切ってパフォーマンスができないという胸の内を明かします。
それを聞いた後に梨乃さんが尾崎くんにかけた言葉は、おそらくこの世の人みんな、本当は生まれた時からそう言われたかった言葉だと思います。
「私は、あなたのかっこよくないところも大好きです。全部全部、私が受け止めます」、と。
その出来事を受けた尾崎くんは、本番では思いっきり弾けたキレッキレのパフォーマンスを見せてくれます。

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ハマりたて当時、何もこれまでの背景を知らなかった人間が見ても、「この人はすごく嬉しそうに踊るなあ!」と思って、どう足掻いても惹きつけられた笑顔がそこにありました。
尾崎くんはアイドルであることにとても真剣なので、どんな時でもファンのことを一番に考えて、たとえ辛いことがあったとしてもファンの前ではニコニコの笑顔を見せてくれる人なんだろうなと思います。
それでも、わたしはこの時のあなたの笑顔の中に本物はあると思ったのです。見ていたら分かるよ。そうだったらいいな。あなたのことを好きな人はみんなきっと、あなたに辛いことがあったら辛いし、あなたが心の底から笑ってくれることが本当に嬉しくて、これから先もどうか楽しい瞬間がたくさんあってほしいと願っていると思うのです。
アイドルになった尾崎くんは、これからも色んな人に見られて、また過去にあった出来事と同じように心無い言葉をかけられる瞬間が訪れるのかもしれません。それは人生を破壊してしまうほどの力を持つものであり、わたしはとても想像ができず、なぜふたたび険しい道をゆくのですかと思います。
でも、その理由をずっと考え続けていて、分かったような気がするのです。
——ああ、あなたは歌うことが、踊ることが、笑顔で人を幸せにすることが、アイドルに関すること全てが本当に本当に大好きなのですね。
その気持ちが、ステージに立ち続けることで生まれるどんな苦しみや不安をも、最後には超えるほどの強さでまたたき続けて、何度でも何度でも打ち勝って尽きないままあなたの中に在り続けるからなのですね。
だけど、推しがひどいこと言われるとしたら悲しいから、わたしは負けないくらいの“好き”を伝え続けたいぜ! 来年はファンレターを書けることになるのが目標です。ちなみに、章の冒頭で紹介したアイドリッシュセブンは、現在五部の公開開始により、これまでの全ストーリーが解放されています。ご興味のある方は、よかったら少し覗いてみてくださいね~!

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5 推しを前にすると語彙が消える

常々不思議だと思っていたフレーズがあります。
たとえば小説。高校生の青春もので、海沿いの帰り道を歩いているものとします。会話を交わす中、価値観がぶつかりあったときに、男の子が夕日に照らされる女の子の姿を見て「その時の彼女がきれいで、何も言えなくなってしまった」——と、いうような類のシーン。歌でもありました。“たったひとつ確かなことがあるとするのならば 君は綺麗だ”と。
かつてのわたしはこう思っていました。いや、そこを論理的に説明してくれよと。
まず小説の方。待て待て待て。彼女が綺麗であることと議論の正しさは違うやんか、そういう私情を挟まずお互い納得するまで頑張れ、読んでる方としては直接そのときの彼女の姿を見たわけじゃないから分からんのよ。歌の方。いやめちゃくちゃメロディ綺麗で好きだし“答えはわからない 分かりたくもないのさ”まではなんとなく分かるんよ。確かなことは“君は綺麗だ”って、何? どっから来たの? これまでの流れとそこが同率に並んで気持ちに一区切りがつくのはなんでなん?
ところが、尾崎匠海さんに出会ってからのわたしは思いっきり手のひらを返します。
いや、ちゃうねん! と。
プデュ2は続きます。「コンセプト評価」の、まるで雲の上に降り立ったかのようにファルセット爽やかな夢心地の楽曲『Another Day』。「デビュー評価」の、みんなが真っ白の衣装で現れて舞い踊る天国と見まごうばかりの『RUNWAY』。その衝撃を言葉にしようとし、失敗して、たったひとつのことしか言えなくなります。
「尾崎匠海さん……綺麗……」と。
正確には、あとに続く言葉として「美人」「かっこいい」「かわいい」くらいのバリエーションはありますが、そんなものです。わたしの場合、推しを前にすると言葉を失い、それでも想いをかたちにするために、「きれい……」という単語を発することしかできなくなることが分かりました。
え? あなたさっき「説明してくれよ」とか言ってたじゃないですか。いや、違うんですよ! わたしは悲しいことにダンスとか歌に造詣が深くなくて、パフォーマンスですごい! と思った部分があっても“どうすごいのか”を説明できなくて、「ここがやばい」「ここすき」としか言うことができなくてですね。そもそも生身の人間の動きを完全に言語にして伝えるってこと自体が難しいじゃないですか、でも、それでも確かにある推しのすごさをこの世に残しておきたくてうめくように呟いてしまうんですよ。
推しの供給はどんどん出て来ます。デビュー後、INIは公式チャンネルにたくさんの動画を上げており、『[INI Birthday Party] Masaya. Yudai. Shogo. Jin』では、十月が誕生日だったメンバーをお祝いするためのパーティーを楽しむ皆の姿が見られます。動画では誕生日のメンバーが他のメンバーに叶えてほしいお願いをリクエストし、リクエストされた側が叶えるという企画が催されていました。十月十日が誕生日の木村柾哉くんは、「即興お手紙」(相手に対する思いをその場で手紙の文章のように伝えるというもの)をリクエストし、それに応えた尾崎くんは思いが募ってしまったのか泣き出してしまいます。
「匠海……泣いている姿も綺麗だよ……」(誰目線?)。
人の泣いている姿を見てそれはどうなの? いや、違うんですよ! プデュ2から追っていると、尾崎くんは『Let Me Fly ~その未来へ~』を全員で躍った時、視聴者投票一位だった木村くんがセンターで踊る背中を見て尊敬してずっとお手本にしてたっていう話があったり、木村くんは『Another Day』を練習していた時に尾崎くんの歌が伝わりすぎて泣いてしまったことがあったりしたというエピソードが二人にはあってですね、そういう関係性がすばらしいなって、人が人を想う気持ちが一途でまばゆくて美しいなって思ったという話なんですよ。あと尾崎匠海さんは横顔がすっごいきれい……。
あの、あれです! 人間は、その人に合っている環境の下でその人が持っている力を全て発揮している時って、魂が輝いているじゃないですか。その輝きを目撃した周りの人間は、圧倒されて「綺麗だね……」としか言えなくなってしまうものなのだと思います。
かく言う経緯で、わたしは“君は綺麗だ”の歌詞の意味を理解したのでした。

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6 あなたは、

冒頭の、話をします。わたしにとって、という話をします。
それまでもあまり触れてはこなかったのですが、大学生になってから特に恋愛もののドラマがどうしても見られない、恋愛ソングが聴けなくなる時期がときどき訪れることがありました。
目に入るのも辛くなるぐらい強い拒絶が起こることがあり(見られる時もあるのでコンディションによるようです)、理由も分からずネットで調べ続けていたところ、「アセクシュアル」というセクシュアリティがあることを知りました。そのときは、「恋愛感情を持たない、他者に性的に惹かれない」くらいの理解をしました。
それを知って、楽になる部分がありました。でも、声が聞こえ続けるのです。
「勘違いじゃない?」「まだ誰のことも好きになったことがないからじゃない? いずれ好きな人が現れるよ」「人とのコミュニケーションに問題があって、恋愛に発展させられたことがないだけじゃない? 未成熟さと経験不足が原因だよ。いずれそう思う時がくるよ」「いまアセクシュアルだって言っておいて、その後もし人を恋愛的に好きになってしまったら、“完璧な”アセクシュアルじゃないってバッシングを受けるんじゃない?」
それは自分が自分に言い聞かせる声でした。その時は「じゃあ、わたしはアセクシュアルではないんだろうな」と思うことにしました。だって、わたしは大切な誰かとすこし拘束力のある契約を結んで一緒に生きていきたいな、という望みがあったからです。
たった一度だけ、本当に好きな人がいたことがあります。
その人との関係はどうしようもない嵐があってわたしから壊してしまって、それでもその人を好きになったことが、本当に、あと一歩で自分を破滅させる道を選ぼうとしていたところを、蜘蛛の糸のようにわたしを救ってくれたことがありました。
だから、僥倖はもうわたしの人生には残されていないんだろうなと思いました。
時は流れ、わたしは社会人になりました。恋愛は相変わらずものすごく嫌いになる時期があったけれど、周りの友達もパートナーを見つけたりしてとても幸せそうだったので、わたしもそんな誰かがほしいなと思っていました。
どうやらわたしが人を恋愛的に好きになるのはものすごくまれみたいで、出逢わない確率の方が高いようだ。叶うならば、恋愛じゃなくても親密な友達と一緒に暮らしていくという選択肢もあると思ったけど、その友達にいつかわたしより大切な人が現れないとも限らない。どうせ恋愛ができないのなら、恋愛感情が湧かない人と付き合ってみて、一緒に過ごすうちに生じた情を温めて育てていくのがいいのではないだろうか!
あとで友達にこのロジックを話したら「それは発想の飛躍じゃない?」と言われましたが、当時のわたしはまともに考えてこの結論に至り、試しました。
直感に蓋をします。心が囁く声を無視して抑え付けます。大丈夫な顔をして、関係性を進展させることだけを考え、相手の言うことにオウム返しに応えます。嘘がどんどん膨らんでいき、それを裏切ったら大変なことになるからと自分に負荷をかけて関係性を継続させる理由をつくります。仕掛けをつくって、自分の心を反応させようとします。
心に無理矢理言うことをきかせようとするのは、その時には耐えられてもあとから反動がきます。でも、わたしはたぶんこれを続けていくしかないのです。もう誰かに出逢えることはないのだから。どんなに輝かしかった出会いの感触も、大事に大事にとりだしてくべているうちに、擦り減ってこの身に蘇らなくなり、それが存在することを信じられなくなってしまう。わたしは、感覚をふさいで日々を生きていく。未来永劫。心が軋む音に耳をかさないまま。
でも、
尾崎匠海さんは、現れてくれたのです。
あの、ピンクのダイナマイトのようにはじけるような笑顔の男の子が、もう僥倖はないと思っていたわたしの人生に現れて、突然キラキラ光ってくれました。それがわたしにとってどれほど大きいことだったか、忘れたくなくてずっとずっと言葉を探しているのに少しも見つけられていません。
この人のことをもっと知りたいと思いました。どんなに見ても擦り切れない輝きがありました。尾崎匠海さんに出逢って、INIを知って、プデュ2を知って、動画を見ては毎日世界の意味が分かるようになって、泣きながら日記にそのことを書き留めました。人の気持ちを想像するようになりました。MAMAという音楽祭のステージで船の上で雨の降るなかパフォーマンスをしていたときは、みんなかっこよすぎて、その衝動のぶつけどころが分からなくて、ひたすらにお台場のその日の気温と海上と陸上の気温差の関係について調べました(よく分かりませんでした)。心が誰にも強制されず、動きます。それはわたしがわたしの心を矯正しようとして作った、硬くて痛いだけの仕組みを思いっきりぶち壊して、縦横無尽に駆け巡って、そのエネルギーは尽きることがないのです。
それで分かったのです。
なんだ、わたしはちゃんと心から人のことを好きになれるのだと!
(それが恋愛か、恋愛じゃないかはいったん置いておいて!)
人生は長いから、出会いに出会う前は、この世にあるとはとても信じられなくて、いつ来てくれるのかも分からなくて、助けてほしいのに現れなくて、諦めたり出会いのあった人を妬んだり、自分を破滅させる道を選んだりしてしまいそうになります。
今では思います。他人に期待するななんて嘘。願っていい。憧れていい。信じていい。どうかそれまでは逃げ伸びて、最悪失敗してもいい。心だけは殺さないで、この世に期待して待っていたっていいんじゃないかと。プデュ2トレーナーのKENZOさんは言いました。「エンターテイメントなめるなよ」と。そうだと思います。人生をかけて人を楽しくさせようとしてくれる誰かがこの世にいるなら、その輝きに出逢わないわけがないのだと。尾崎匠海さん、あなたは知っていたのですか。アイドルにはそういう、人を底から強く引っ張り上げる凄い力があることを。だから、目指していたのですか。わたしは全然、あなたに会うまで知らなかった。

 

7 もう一度『Stand by me, Stand by you』、そしてわたしはわたしを許すことにした

そうして、繰り返し『Stand by me, Stand by you』の浪速のプリンスのパフォーマンス動画を再生していたわたしにある日それは起こりました。
尾崎くんが、あの甘いハスキーボイスで“一人は出来の悪い男で もう一人はお転婆なプリンセス”の節を歌い上げたとき、確かにわたしの胸の中に生成された感情は”恋“だと思ったのです。
それはたぶん、尾崎くん自身に恋をしたのかというとそれとも多分違っているのだと思います。指先まで意識のいったキレのあるダンス。一音一音粒がそろっているから、歌詞の意味までまっすぐに伝わってくる発声の歌声。きらきらと輝くその姿の裏に、血のにじむような鍛錬があったのが分かると思う。アイドルとファンという距離のまま、わたしは、その日そのときステージの上で、気の遠くなるほどの努力が積み重なって作り上げられた作品の中で表現された“恋”を体験したのだと思います。
そしてなんだか安心するような、不思議な感覚が訪れたのです。ああ、わたしは恋愛をしてもいいし、恋愛でない感情に従って行動してもいいや、と。男の人でもいい、女の人でもいい、それ以外の性別の人でもいい、本当に心の底から一緒にいたいと思える人を、心が示す方向のまま、わたしは選んでいい。選んでいいんだと。
*****
そのあと、わたしは新しい言葉を知ります。「アロマンティック/ロマンティック」という恋愛的指向を示す言葉です。性的に他者に惹かれないことがアセクシュアルと呼ばれるように、恋愛的に他者へ惹かれないことはアロマンティックと呼ばれるそうです。また、「スペクトラム」という言葉も知りました。これはアセクシュアルからセクシュアルまでの間に広がるセクシュアリティの強度の幅(分布)を表し、これを用いれば、性的な魅力や欲求を持つことはあっても極めて弱い場合、その幅の間に位置する「アセクシュアル寄り」のセクシュアリティであると考えることも可能です。
なるほど、わたしは恋愛感情がまれにあるからアセクシュアルを自認することを悩んでいたけれど、ロマンティック・アセクシュアルに分類されるのかもしれないし、アセクシュアル寄りって考えてもいいんだ……。え、そうしよ……だってなんかよく考えたら皆恋愛が辛いことあっても楽しいこともあるからしてるんだもんな、わたしただただ辛くなるし……もう誰に何を言われたってわたしが心のままに楽に生きていけるならいいや……。
そうして、わたしはロマンティック・アセクシュアルであるとひとまず自認することを自分で自分に許すことにしました。

 

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8 おわりに

最後まで読んで下さりありがとうございました!
そんなこんなで、わたしはいま尾崎匠海さん、そしてINIの沼で毎日供給に溺れながら、とってもとってもハッピーに過ごしています☆
さて、INIですが年末は30日(木)午後5時半からの『日本レコード大賞』、31日(金)23時45分からのCDTVへの出演が決まっています! 初めて知ったという方は、よかったらチェックしてくださいね!!(布教)
尾崎匠海さん、あのときわたしの目の前に現れてくれてありがとう。自分を信じて、夢を諦めないでアイドルを目指し続けてくれてありがとう。毎日毎日、あなたに助けられています。本当です。これからもどうか怪我には気を付けて、あなたに楽しいことや嬉しいことがたくさん、たくさんあることを願っています!

 

特別お題「わたしの推し

 

9 おまけ

ここからは、プデュ2も視聴して感じたINIのメンバーの皆さんの印象を書いていきます。みんな大好きだ……!

池﨑理人さん:池﨑理人さんに関してはお顔がたいへん好きです。AGEHA』のパフォーマンス動画本当にラップパートきたときカッコよかったです! INIの歌を口ずさみたくて練習したのですがラップが全然できなくて、池﨑理人さんのスキルとあの低音の魅力のすごさを知りました。WORKSPACEの裏声もきれいで歌を聞いてみたいです。ときどき様子がおかしいところに爆笑させてもらっています。でも、いつも気遣いが出来て人を傷つけるようなことを言わないで、優しくフォローをいれる姿がとても素敵です。

木村柾哉さん:わたしにINIを教えてくれた友達の推しです! いつもありがとうございます!(?)。プデュ2からいつもいつもメンバー一人一人のいいところを引き出そうとする振り付けを考えてくれていること、伝わります。負けず嫌いなところも度を越えていてもはやかわいげです。あとは、いけると思った人に残虐性を発揮するところとか、ファンミで会場のMINIの皆さんを自分の味方につけるところとか、あ~このひとずるい! こういうところにファンはやられるのね! とちょっとわかりました。 

後藤威尊くん:はんなりお上品フェイスで自分にはどこまでも厳しくて芯があるのに、他の人にはとてもやわらかく優しくて人間として素敵すぎる……。ファンミーティングのとき、命をかけてパフォーマンスすると言うのを聞いて、後藤くんは心から本気でこの言葉を言っている人だ、と思ってもう泣きそうだったよ。MAMAのステージのとき、カメラに映るたびウィンクがキマっていてとってもかっこよかったです。そしていつも期待値を超えていくギャグセンスが大好きなので、これからも貫いてください!

佐野雄大くん:プデュ2のクラス分けの後、「(顔だけで)笑っているだけでデビューできると思われたくない」と言っていて、雄大には雄大の苦悩があるんだなと思ったよ。そのあと「(Fクラスでも)頑張れそうです」って言ったところで、ああ、この人は天性のアイドル性があるなあととても好きになったよ……! INIのバラエティ動画が上がるたびに、ツッコミやボケがうまくて頭の回転早いな~と思っています。あと、雄大の上等のコートにかかった粉雪みたいなウィスパーな歌声が大好きだよ!

許豊凡さん:わたしはフェンファンのことが大好き! フェンファンの完成された骨格から優美に放たれるダンスが好き。SHADOWのチッケムは最高。衣装の少し袖の膨らんだ白シャツを見たとき「ドラキュラのコスプレしてほしい~!」と思いました(?)。歌声が好きです。あのガラスを擦れ合わせるような、キンと割れてしまいそうに薄くて硬い声と、言葉に新しい印象を与えてくれるような発音が好き。アイスをとても大きい一口にして食べたり、徹夜してクッキーを作ったりする振り切った真面目さが大好き。フェンファンは自分のことを真面目過ぎて面白くない…と言ってたけど、大丈夫、あなたはすごい面白いです。日本でアイドルになることを選んでくれてありがとう……!

髙塚大夢さん:ずっと言いたかったんですけど、ぼくはプデュ2本編の『AGEHA』の練習をKENZO先生に見てもらった後で、「通し練あんましてなくないですか?」からこのあとどう練習していくか建設的に議論をしようとしていく髙塚大夢さんマジかっけー! と思っていました。こう、この人サークルとかでもちゃんと作品作りのために複数人の人たちと意見交し合って課題落とし込んできた実績ある人なんじゃないかなって(※想像です)。コメントからも感性が豊かで繊細で真面目なのが伝わってきて、でもキュートさもアイドルアピールもある、超クレバーな髙塚大夢さんのこれからが楽しみ!

田島将吾さん:たじは本当にハイレベルなスキルと精神性で木村柾哉さんとプデュ2を牽引した人ですよね、プロ意識、視座の高さ、気遣いの人、関わる人を隅々まで大切にする姿勢……だけど普段はふわふわなのギャップがえぐいんよ。散々二次元履修してきたけど、こういうギャップ本当に新鮮でアイドルってこわいよお、沼……。モーニングルーティーンで歯磨きして頭ぶつけちゃうシーン本当に好きです。あとなんか、尾崎さんと絡むときにちょっとはっちゃけたたじが見れるのでかわいくて嬉しいです。

西洸人さん:プデュ2で一番泣いたのはマジで西洸人さんの順位発表式のときのスピーチです。わたしは嗚咽した本当に。そして言わずと知れたファンミでの「(このペンライト)全部俺ってことでしょ?」にもまた号泣、号泣です。アイドルってこういうことか。あなたに皆ライトを振っているよ! 『Rockteer』のホッハ、『Cardio』のあの扇みたいに床に手をつくやつ(説明下手か?)の振りのところがかっこよくて大好き。あと、MJと並んで画面にお顔が映るたびに「洋画か?」ってなる選手権優勝しています。

藤牧京介さん:歌っているときばかりか喋っている時の声もクリアーでキレイなの勘弁してくれませんか(?)皆がもう言っていることだと思うけれど、あなたのキレッキレなツッコミでしか得られない栄養があります、続けてください。そんなツッコミをする人だからさ~恥ずかしがってファンサとかしない人かな~と思っていたら、ステージでは本当にキラッキラの笑顔で歌って踊っているのを見てアイドル~! ってなります。ヨントンレポにあった「性別関係ないもん」をわたしはずっとお守りにしています。

松田迅くん:MJはいつだって最高なんだ!! パフォーマンスの控室でいっつも立ち上がって声援を送ってる、いつもそう、このエピソードはINIを人に布教するときに必ず話しています。わたしもそんな風に人を愛して鼓舞できる人になりたい!(?)最年少だけど場を回すのが上手くて、MC任されたときも盛り上げてくれるの頼りがいのありすぎるマンネだよ…。そしてわたしはMJのお顔を『タイタニック』のときのディカプリオの再来か? と思って見ている。洋画なのよ映った時の絵面が完成されすぎてて……。
INIのみんな! 幸せになってくれ!!